COLUMN
コラム
ネット上の風評被害・誹謗中傷の対策は警察の相談で終わりではない理由
- 2023.04.26
- 基礎知識
ネット上の風評被害や誹謗中傷を警察に相談するのは有効な対策です。
しかし、被害の相談は警察にだけすればよい、という固定観念は、被害の広がりを見逃してしまうことに繋がるかもしれません。
そのため、風評被害・誹謗中傷の対策でベストなのは、警察への相談と同時に、その他の対策も講じることです。
風評被害・誹謗中傷は判断が難しい
風評被害や誹謗中傷で警察に相談する場合の注意点としては、これらのトラブルは、犯罪と明確に判断するのが難しい点です。
犯罪だと明確に判断できれば、警察も積極的に動いてくれるので問題ありませんが、犯罪にあたるか微妙な場合は、被害届を受理してもらったのにもかかわらずに、捜査されないという可能性もあります。
また、状況によっては被害届を受け付けてもらえない可能性もあるのです。
このように考えると、警察への相談は、風評被害や誹謗中傷に対しての対策として万能ではないことがわかるはずです。
サジェストは犯罪にはならない
風評被害や誹謗中傷の投稿に対して警察に被害届を出し、無事犯人が逮捕されたとします。
しかし、その投稿が原因となって、ネットユーザーが検索した事実については裁きようがありません。
多くのユーザーが特定ワードをネット検索すると、検索エンジンのサジェストとして、表示されてしまうことがあります。
「○○ ブラック」のようなワードが、企業の求人募集を妨げることもあるでしょう。
このような二次被害については、警察に相談しても対処してもらうことはできません。
警察にとって全くの専門外なので、サジェスト対策をする専門の業者に相談する必要があるでしょう。
警察に相談すると、安心してしまう人も多いです。
しかし、ネットの風評被害・誹謗中傷というのは、警察に相談して犯人が逮捕されたから、裁判で賠償金を請求できたからといって、終わりではありません。
これから風評被害や誹謗中傷の相談を警察にしようと思っているなら、同時進行で、専門業者などへの相談も考えた方がよいでしょう。