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覚えておきたいネットの風評被害・誹謗中傷に関する罪や法律3つ
- 2018.07.01
- 基礎知識
ネットの風評被害や誹謗中傷には、いくつか関連する罪や法律があります。
風評被害や誹謗中傷の対策をする際には、把握しておきたいポイントなので、ぜひ覚えておくとよいでしょう。
名誉毀損罪
風評被害・誹謗中傷に最も関連性の深い罪なのが、名誉毀損です。
具体的に名誉毀損罪というのは、どんな罪なのかというと、対象の社会的評価を低下させることをいいます。
あくまでも、社会的評価を低下させたという部分が重要なので、事実であるなしは関係ありません。
また、名誉毀損罪との区別が難しいのが、自尊心が傷つけられたという被害です。
名誉毀損は、自分自身の心の傷に対してのものではなく、社会的評価に対してのものなので、自尊心を傷つけられただけでは名誉毀損罪にはなりません。
信用毀損罪
ネット上の風評被害や誹謗中傷が関係する罪には、信用毀損罪というものもあります。
例えば、ネットで特定企業に対する虚偽の情報を流したりすると、信用毀損罪に該当する可能性があります。
信用毀損罪というのは、個人や企業を信用の低下から守るための法律になり、この信用というのが、「あの人は信用できる」といった、一般的な信用とは違います。
信用毀損罪の信用は、支払能力など経済的な信用という部分が大きいです。
そのため、ネット上に虚偽の情報を流して、その会社が他社から支払い能力がないと判断されてしまった場合、信用毀損の可能性が出てくるといえるでしょう。
業務妨害罪
信用毀損罪と共に覚えておきたいのが業務妨害罪です。
ネット上の風評被害・誹謗中傷が業務妨害罪に該当することもあります。
業務妨害罪は、罪名のとおり、対象者の業務を妨害した場合に該当する罪になります。
この部分が信用毀損罪との大きな違いで、信用に対しての被害は信用毀損罪、業務に対しての被害は業務妨害罪と覚えておくとよいでしょう。
このように風評被害や誹謗中傷といっても、状況によって、関係してくる罪や法律が違ってくるといえます。